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しま・しましまです。
2014年冬から短歌を始めました。
主にうたの日とツイッターで短歌をしてます。
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うたの日(腹)


うたの日

9月7日歌題「腹」

ひっそりとこの世の端で生きているつもりのお腹を鳴らしてしまう(しま・しましま)

この日のお題は「首」「わき」「腹」
子供時代ならまだしも、大人になってからお腹が鳴ると
非常に間抜けな感じです。

この日いいなと思ったのは
文屋亮さんの
腹蔵なく話してくれと福祉課の銀縁眼鏡が膝をつめたり
「福祉課」の人が「腹蔵なく話してくれ」と言うという事は、
何かなかなかヘビーな情況が背後にあるように思われます。
老人介護の問題なのかも知れないし、子供関係かも知れないし、
もっと別の問題なのかも。
とにかく、まずはあなたのホントの思いを聞かせてくださいと言ってるわけですね。
「膝をつめたり」という結句の「たり」に、
今、まさに今膝をぐぐっと詰められて迫られているような臨場感があって、
おおぅ……と読んでるこちらもたじろぐような迫力のある歌でした。
福祉課の人がそうやって熱心に聞いてくれるのに、
ついたじろいでしまうのは、
この歌で、その福祉課の人を
「銀縁眼鏡」と呼んでいる、
この聞かれている人と聞いている人との心理的距離感からかも知れません。
橘さやかさんの
笑えない皮肉はやだわわきの下くすぐったいわわたしは火の輪
久し振りにひるの日の方も覗いてみました。
すごく面白い形式で目をひかれた歌でした。
「笑えない皮肉はやだわ」
「わきの下くすぐったいわ」
「わたしは火の輪」
と、三つの「わ」で始まって「わ」で終るフレーズが繋がってて、
この歌自体が輪っかみたいになってます。
「笑えない皮肉はやだわ」と「わたしは火の輪」という
切実感のあるフレーズを
「わきの下くすぐったいわ」という、
ちょっと軽めのユーモアでつないであるところがいいなぁ。
最後の「わたしは火の輪」の「火の輪」というのが、
どういう意味なのか、
はっきりこういうことだなっては分かりませんでしたが、
「輪」っていうと、人の輪とか和とか、丸く収まる円満感がありそうなのに、
それが火で出来ているところとか、
怒りとか攻撃性が、何らかの理由で秘められているようにも感じられました。
実際のところはどうなんでしょうね。

きいさんの
空腹で通るデパ地下くるくると木の葉のように軽く廻りぬ
おいしいものがいっぱいのデパ地下に空腹でやってきて、
「くるくると木の葉のように軽く廻」っているって、
可愛くて楽しい歌だなって思いました。
あっちにふらふら、こっちへふらふらしているのかな。
それを形容するのに「木の葉」っていう意外性が面白かったです。
ナタカさんの
腹筋をするたびに知る右足の親指の爪が少し小さい
面白い、ささやかな発見の歌だなって思いました。
本格的に腹筋を鍛えるためのハードな筋トレじゃなくて、
寝る前に毎日少しずつ、みたいなやつなのかな。
腹筋っていうと、膝を曲げてやるイメージが強くて、
膝とか腿とかに目が行くのかなって思うんだけど、
この歌では「右足の親指」だから、
わたしが想像する腹筋とは少し違うのかなと思いつつ、
左足に比べて右足の親指の爪が小さいなって
毎回思ってしまうって面白い発見の仕方だなぁと思いました。
沼尻つた子さんの
吾(あ)にふたつ静かの海のあるような永久脱毛ほどこせし腋
永久脱毛をした脇を、
「静かの海」がふたつあるようという表現が意外で面白いなって思いました。
「静かの海」って、多分月にある平原の「静かの海」のことだと思いますが、
そうか、そうくるのかーって感じでした。
太田宣子さんの
水銀の体温計の仄白い冷たさを熱の腋に待ちにき
子供の頃、あのガラスの体温計のひやっとした感じが大嫌いで、
この歌を見た瞬間、あの感じを思い出しちゃいました。
最近は見かけないですね。もうほぼ電子体温計になったんでしょうか。
そういえば、
「~にき」
という表現って、あんまり俳句では使われないので、
短歌で目にするたびに、なんとなくおおっと思ってしまいます。
多香子さんの
高速道脇の小部屋に二人いて車の音と揺れてくらした
こちらの歌は口語ではありますが、
太田さんの歌と同じ過去の回想の歌かなって思いました。
寝に帰るだけの部屋、
若い頃だから、そんな部屋でもそれなりに楽しく暮らせた
みたいな、
ほのかに苦甘い青春を振り返った感じかなぁって思います。
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コメント

久々に取り上げて頂いてありがとうございます。
夏バテにつき、思いついたような歌を詠んでいます。ご存知の通り「うたの日」には恋歌が出せるので、「真っ赤な虚構」を売りにしています。
東京も家のあたりは高速道路が遠いのですが、新宿を越したあたりを車で走ると、高いマンションの上の方の部屋が隣のように見えるので、遮音版が有っても音が響くのだろうなと思ったことがありました。

Re: タイトルなし

「真っ赤な虚構」が「売り」って面白いですね。
詠んだ情景は虚だとしても、
そうであったかもしれない過去、そうなったかもしれない未来を
ぐっと自分にひきつけて詠んである歌って
やっぱり惹かれます。

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