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しま・しましま

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しま・しましまです。
2014年冬から短歌を始めました。
主にうたの日とツイッターで短歌をしてます。
コメントとかすごくよろこびます。

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うたの日(窓・首)


うたの日

11月3日「窓」

夜になるとぼくたちは窓辺に凭れ昼にはわかない気持に浸る(しま・しましま)

この日のお題は「大学」「窓」
夜だけに湧いてくる気持って何でしょうね。
深夜以降に手紙や日記を書くと、
なんかポエムになっちゃうのと
同じ由来のものではないかと思います。

この日いいなと思った歌。
きつねさんの
終電の窓越しに君が何か言う わからないけどわたしもと言う
最終電車に乗り込んだ「君」が、窓ごしに、
あきらかに自分に向かって何か言っている
という口の動き。
なんて言ったのか実はわからなかったけど、
「わたしも」という。
もちろんその声も相手には届かないだろうけど、
きっと、わからないけどうなずいてくれたでしょうね。
会話をキャッチボールに例えることがあるけど、
この歌の会話はエアキャッチボール。
それでも成立するのが恋人だよねって思って、
思わずふわっと楽しくなりました。

吉川みほさんの
しあわせな遺跡のようだ 夕焼けの団地の窓に子供の気配
「団地」というと、公営団地、老朽化、住民の高年齢化、
っていうイメージが湧いてきますが、
ここの団地は、
まだ子供の気配がはっきりとわかる現役の団地のようです。
「しあわせな遺跡」という比喩が、
団地へ向けるまなざしの優しさを感じられていいなと思いました。
「夕焼けの団地」という表現も、
わたしはすてきだなって思います。
実際は外壁がもう随分汚れているのかも知れないけど、
白っぽい壁にオレンジの夕焼けがうつって、
あたたかな光景が想像されました。
もしかしたら、この夕焼けに染まった団地のあたたかな見た目から、
「窓に子供の気配」を夢想して、
実際にもしあわせな団地であって欲しいと
主体が願っているのかも、とか思ったりもします。
藤田美香さんの
窓際に星がすたすた堕ちてきて願いは何だと聞くのだ 妻よ
童話のようなすてきな歌だなって思います。
「星がすたすた堕ちてきて」
という表現から、
まるで夜空を見ていたら、その中の一つの星が、
急ににょっきりと足を生やして、
男のもとへ歩いてきたようにも思えます。
さて、
どんな願いを男は口にしたのか、
その願いは叶えられたのか、
そして、そう聞かされた妻はどう答えたのか、
色々と想像が膨らんできます。
一字空けの「妻よ」が、
すごく好みの感じでした。



11月4日「首」

ああこれはやっちゃったなと首をすくめ生え際に襟の冷たさがある(しま・しましま)

この日のお題は「県」「首」
これからの季節、ジャケットの襟が触れてひやっとすることありますよね。

この日いいなと思った歌。
千花さんの
もう自由だよと首輪を外しても毛が分かれてる梳いても梳いても
犬の首輪を外す、
それ自体はいろいろな理由が考えられますが、
「もう自由だよ」と外してやるというのは、
もしかしたら亡くなった後だけなのかも。
長い間つけていたせいで、生え際からもう癖になってしまって、
なでても梳いても、首とその下とが分かれてしまう。
切ない歌です。
「梳いても梳いても」のリフレインに
ずんと胸を打たれました。

吉川みほさんの
セロニアス・モンクの紡ぐ音のなぞ首をかしげて聴く僕の犬
セロニアス・モンクの曲は、
どういったら正しいか分かりませんが、
唐突だったりたどたどしかったり、
それでいて好きな人にはたまらない魅力があるところ、
たしかに「なぞ」と言える感じですね。
「僕の犬」ですら、「首をかしげて」聴いているというのが
可愛くもあり、面白い歌だと思いました。
首をかしげる犬というと、
ビクター犬も連想されて、
LP盤で曲を聴いているような気もしました。
三畑幾良さんの
我などは話もできぬ清廉の首すじにひとつ虫さされの紅
この歌をパッと見たときに、
京極夏彦の「魍魎の匣」を思い出しましたが、
あれはたしか虫さされじゃなくてにきびでしたね。
憧れの人の、美しい真っ白なうなじに、
ぽつんと赤い虫刺され跡。
エロティックなようでもあり、
「我などは話もできぬ清廉」の人の持つ、
唯一の、自分と同じ高さにある徴のようでもあり、
あってはならない瑕のようでもあり、
とても惹かれる歌でした。
小宮子々さんの
愛などを口にするのかこんなにも花の首ばっかりの野はらで
この歌の意図するところが、
はっきりわかった上でいただいた
という訳ではありませんが、
なんとなく惹かれる歌でした。
「愛」「花」「野はら」
美しいイメージのフレーズに
「口」「首」というフレーズが生々しく混じって、
寒々しいものを感じました。
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