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しま・しましま

Author:しま・しましま
こんにちは
しま・しましまです。
2014年冬から短歌を始めました。
主にうたの日とツイッターで短歌をしてます。
コメントとかすごくよろこびます。

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題詠blog2015百首

今年初めて参加させていただいた題詠blog2015
イベント終了したようなので、
改めて、100首をまとめて掲載してみました。

001:呼
ふいに名を呼ばれたやうに振り返るもうその声も覚えてないのに

002:急
大急ぎで出たい日自転車の鍵がない 良いやそもそも自転車がない

003:要
要するによろしくといふ事なので名前だけでも覚えて帰つて

004:栄
鼻唄は記憶回路の末端で「競輪場に小池栄子」

005:中心
いつまでも中心点の明かされぬ暗い映画に映り込む君

006:婦
吟味して夫婦茶碗を買つたけど春の終りを待たずに欠けた

007:度
いつだつて丁度良かつたことがないポケットティッシュといふ量と質

008:ジャム
買ひ置きのジャムの種類のどれも皆違つて今は生きていけさう

009:異
それぞれに異なる形の欠けを持つぼくとわたしが喰ひ合つてゐる

010:玉
前を向きながら後ろへ少し行く 玉乗りピエロのやうに進めば

011:怪
飲み込んでしまへばたぶん大丈夫現状といふ怪しい紫

012:おろか
おろかな日々 古い財布に入つてた古いレシート印字薄れて

013:刊
玄関の外は光の溢れゐて置きつぱなしの傘に夕刊

014:込
捩ぢ上げるやうに西日が差し込んでくるから帰りの足がもつれる

015:衛
郷愁の湧くより早く溶けてつた衛生ボーロ きみも元気か

016:荒
荒々と湖に降る雨を聞く 常設展示室を出てより

017:画面
「イエスなら画面にタッチしてください」ノーならここを立ち去ればいい?

018:救
カップルの行き交ふ街で落としたガム 三秒以内でも救へない

019:靴
下ろしたてのスウェード靴のつま先は今年最後の雪受け止める

020:亜
「実はいま伊太利亜の地に立つてます」古いメールも捨てるふんぎり

021:小
外階段だれか小さく軋ませてもう月曜は始まつてゐる

022:砕
砕かれて波は水へともどりゆく無垢つてさういふことだと思ふ

023:柱
いつぽんの柱のやうな人がゐてバス待つ人が集まつてくる

024:真
真つさらな画用紙がばんにはりつけたままでどこへも行けぬこどもよ

025:さらさら
まだ花をつけたことない幼木の中はさらさら流れゆく水

026:湿
真つ白なシーツ被つて錐の国 息が国中湿らせてゆく

027:ダウン
ダウン85パーセントに包まれて眠るまいにち夢も見ないで

028:改
葉桜の頃になつたら改めてまた来ますねとお辞儀をひとつ

029:尺
さはつたら切れちやいさうな巻尺でないものばかり測つてまはる

030:物
物語中盤あたりで死んでゆく人を思へば月のかたむく

031:認
認めたくないけどやはりあの時に赤の扉を選ぶんだつた

032:昏
黄昏のくらさは耳のうしろから広がつてくる 早くおかへり

033:逸
逸早くゴールに辿りついてゐるポケットティッシュ山と抱へて

034:前
あの日お前が地球模様と言ひ張つたまだらの石のこんなに小さい

035:液
以前より予告してゐたわたくしの液化 本日完了しました

036:バス
いつぽんの柱をはなれバスにのる 柱をひとり残したままで

037:療
おばあちやん療法ですがつはぶきは火傷にはるとよく効くのです

038:読
君がまだ読めないゑほん読んでゐる 桃太郎から桃がうまれて

039:せっかく
どうせならお皿も食べてみませんか せつかく毒を用意したので

040:清
清潔なガラスのむかふ清潔なあかんぼみんな等間隔に

041:扇
マジシャンの扇で散らした紙吹雪挟まつてゐる青いスニーカー

042:特
特別な手紙に貼ると集めゐし切手のどれも二円足らない

043:旧
旧式のタイムマシンに乗つかつて落車覚悟で行かう月まで

044:らくだ
太陽の砂丘をらくだ引きが行く駱駝と影を踏み合ひながら

045:売
「売り物じやないんですよ」でもだつてあかるいひかり買ひしめたいのに

046:貨
わたしたちは奈落のふちにはらばつて時々硬貨など投げ入れる

047:四国
白魔法呪文詠唱大会は中四国のみ合同開催

048:負
草負けの両手を水に浸しゐる やさしさの意味はかりあぐねて

049:尼
ねこと祖母、こけしの横の陀羅尼助、いつも葭戸のかげがさしてた

050:答
なぞなぞの答をぜんぶ間違へてたうとう君を泣かせてしまふ

051:緯
東経と北緯を送りましたからわたしをきつと探してください

052:サイト
どこにでもつながるポータルサイトから見えるだらうか 手を振つてます

053:腐
湯豆腐は白いさみしい はしつこの少し欠けてる四角ばかりだ

054:踵
逢ひにゆくための真赤なハイヒール 踵三回なんども鳴らす

055:夫
同じはなし同じところで笑つちやう あなたが夫であるといふこと

056:リボン
いもうとのリボンとつたのあたしです 小箱にいれて埋めてあります

057:析
無いところばかりにきみは行きたがる分析されることを恐れて

058:士
片方を引けばするりと解け行くリボン結びの紳士協定

059:税
税金が少しかへつてきた夜をなんでもないやうな顔で歩く

060:孔雀
この町のはづれにぽつりとある寺に中古の孔雀もらはれてくる

061:宗
駅の壁に押し付けられてシアハセを祈られてゐる ステキな宗教

062:万年
こつそりと万年筆で書く名前いつか手放すその日のための

063:丁
バス停に着いたら丁度バスが来て三人ぐらゐ入れ替へて行く

064:裕
まだすこし席に余裕がありますかあをいさくらへ向かふ列車に

065:スロー
どこにでも行けてどこにも行かなくてカーラジオからスローバラード

066:缶
濯がれて分別を待つアルミ缶蹴つたらさびしい音がしました

067:府
なんとなく語尾が疑問符だつたからさうだねと言ふ 府中へ入る

068:煌
宝玉の名を持つあをいとりの来て煌く水を切り取りてゆく

069:銅
日のさせば赤銅色になる髪を何度もさはるなんども愛す

070:本
本当はそんなに欲しくなかつたと口に出したら涙こぼれた

071:粉
粉つぽいビニール傘の真ん中にわたしがゐます 雨の真ん中

072:諸
諸々の事情のあつたことでせう安心毛布焦がしたことなど

073:会場
哺乳類大きさくらべ会場の象のとなりでひろがるくじら

074:唾
かはいさうにあふれてちよつといい気持 唾をのんでも喉のいたい日

075:短
だれかへのバンザイの声に押しだされ一歩踏み出す 短い午後へ

076:舎
ストローでさくらんばうを吸ひあげて古い校舎のなくなる話

077:等
春水に触れて戻れば体内の電圧等しくなつてしまひぬ

078:ソース
堪へきれず落した何かだつたかも卓布にこぼしたイカリソースは

079:筆
筆入れにこつそり家族を住まはせる 消しゴムは犬どんどんちびる

080:標
もし姉があればかういふ人だらう徐行を示す交通標識

081:付
何にでも人懐つこく付いてくる草の実かさかさやさしく払ふ

082:佳
あたたかに蕾に日の差すこの佳き日ぼくとわたしはすれ違ひます

083:憎
憎まれてしまつたのかも知れないね水切り石の二回で落ちて

084:錦
夕焼けが雲を錦に染め上げて 今日のこと全部うそだつたんだ

085:化石
今日きみの涙を拭いたティッシュとかいつか化石になるんだらうね

086:珠
珠算塾へ向ふともだち見送つてもう一度おに決め合つてゐる

087:当
当面はこのまま行けば良いのだとフリスク三粒がりがり噛んで

088:炭
白砂糖ざらめ卵白カルメ焼き 炭酸水素ナトリウム うん

089:マーク
あちこちにスマイルマークはりつけて大観覧車じりじりまはる

090:山
校庭のタイヤ山から手を振つて おーいおおーい ぼくはここです

091:略
略図には描かれなかつたものたちにをととひよりもあたたかい雨

092:徴
コンビニの脇で煙草を吸つてゐる昼の小さな徴のをぢさん

093:わざわざ
遠くからわざわざどうもありがたう別れの為に会ひに来る人

094:腹
ぬるい湯に浸かつて腹に手を当てるじんわり奥が冷えてをるらし

095:申
税務署はガラスぴかぴか申告のわたしを呑んで吐き出しにけり

096:賢
蜘蛛の囲のふたつはづれてゐるらしき賢き蜘蛛のまだ動かざる

097:騙
気が付けば舳先にをりぬ騙し舟摘んだままでひとりのままで

098:独
地下道へ続く手すりの銀色に触れて孤独は冷えだと知りぬ

099:聴
ふたり分の食器をお湯に沈ませて余った夜の雨音を聴く

100:願
流星に願ふことばの浮かばずに光が消えた方を見てゐた
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