プロフィール

しま・しましま

Author:しま・しましま
こんにちは
しま・しましまです。
2014年冬から短歌を始めました。
主にうたの日とツイッターで短歌をしてます。
コメントとかすごくよろこびます。

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR

うたの日の人々 <松岡拓司さん>

松岡拓司さんは文語寄りのうたを詠まれる人、
というイメージがありましたが、
今回うたの日の投稿歌をデビューからずっと読んで行くと、
案外そうとも言い切れないんだなぁって思います。
そうだ、このうた面白くて票を入れたんだったなとか
印象的なうたがいくつもあって、
時間制限のある歌会でも鮮やかな存在感を見せるうたや、
じっくりと読んで味わいがあるうた、
どちらも魅力的って思います。


2016年11月01日『反対』
この星の反対側から飛んで来たチキンが安い メチャクチャ安い
このうたのスピード感と
なんだかよく分からないパワフルさが好きで、
うたの日でハートを入れたことを思い出します。
たしかに、ブラジル産のチキンの安さって
ちょっと大丈夫かと思うぐらいですよね。
それを
「チキンが安い メチャクチャ安い」
って勢いのあるフレーズで詠まれてて
うおっスゲェ!
みたいな気持になっちゃいます。
「この星の反対側から飛んで来た」
っていうところもめちゃパワフルで、
まるで地球を半分廻ってチキンが自力で飛行してるみたい。
しかも、
ニワトリというよりも肉となったチキンが
ミサイルみたいに飛んで来るところを想像しちゃいました。

2016年11月12日『確』
確実に結果の出ることだけをする まずは三分きっちり茹でる
何でもやればすぐに結果が出るわけじゃないし、
出た結果が期待したものだとも限らない、
ということは承知してるわけですが、
それでも
「確実に結果の出る」ということがあるって
確認したいというか、
たまにはそうであって欲しいと思う時って
あるなぁって思います。
料理って
工程の一つ一つをちゃんと行えば
ちゃんと結果にあらわれますよね。
レシピ通りの分量で、
定められた手順をきっちりなぞって、
確実な結果を求めるために、
「まずは三分きっちり茹でる」。
「きっちり」がいいなって思いました。

2017年01月20日『チャイム』
犬なりの気まずいふうにそっぽ向くテレビのなかのチャイムに吠えて
人のとほほ系も大好きですが、
犬のとほほもすてきですね。
うっかり間違えて吠えてしまったことに気付いた犬の
その後の動作、
愛らしいなって思います。
このうた、よく読むと主語がないんですよね。
でも「犬なりの」で、
ああ、犬なんだなって分かる。
「犬なりの気まずいふうに」
っていう描写、わたしは好きだなぁって思います。
観察者の主観をあまり入れないで、
その犬の描写に徹した感じが逆に、
失敗しちゃった犬への
あたたかい眼差しにも思えます。

2017年02月15日『見』
食パンは六枚切りに頼みたり近所の火事を見てのついでに
こういう非情のうた、
好きだなぁって思います。
目的は「近所の火事を見」ることで、
そのついでに食パンを買う。
食パンっていうのが、
朝食とかに常食するような種類のパンなので、
よけいに
「近所の火事を見てのついでに」するには
生々しい感じがあって、
そこがなにやらぐっときます。
それにしてもこのうた、
うたの日でわたしは選んでないんですよね。
でもあとでいいなって思うことありますね。

2017年04月24日『下町』
人造花かごいっぱいの自転車とすれちがいのち下町に入る
このうたもいいなぁ。
「人造花」、
あんまり使わない言葉ですが、造花のことですよね。
しかもすれちがった自転車のかごにあって、
造花ってわかるんだから、
けっこうな人造ぐあいだったんじゃないかと思います。
それが「かごいっぱい」で、
なんとなく、「何だろう」ぐらいの気持ですれ違った、
みたいな情景を想像します。
(で、まあここからも想像、というよりも
妄想みたいなものですが、)
そののち、多分あまり距離をおかずに
「下町に入る」主体なわけです。
で、
さっきすれ違った
「人造花かごいっぱいの自転車」
の出所も、多分この下町で、
そうか、
あれは下町の人のいとなみの一片だったんだな
って気がついた、
みたいな感じじゃないかなぁ
って思います。
初句の、あまりなじみのない言葉である「人造花」、
それが結句の
「下町に入る」を読んで、
あっってまた初句に心が戻っていくような
そんな感じがしました。

2017年06月15日『方言で詠む』
おだづして訛ってみだっけ夕餉にサァ 娘は特に笑ってくれて
このうたも、
あー取りこぼしちゃったんだなぁ
っていううた。
今読んでみると、
ホントあったかくてすてきですね。
「おだづ」はふざける、
みたいな意味の方言だそうですが、
「夕餉にサァ」の「サァ」が
めちゃめちゃあったかくてすてきです。
家族の反応も良かったみたいで、
そこもすてき。
あったかくてすてきなうたでした。

2017年06月27日『ヒーロー』
さみどりのカーペット丸められてゆくヒーローショー後の黄昏のなか
野外ステージで行われていたヒーローショー。
それが終って、
観客も居なくなって、片づけがはじまる。
そういう情景を詠まれたうたと思います。
まつりの後って、たいがい淋しいものですが、
ヒーローショーっていうのも、
瞬間風速だけが高そうで、
終ってしまうと
きっとより淋しいんだろうなって思います。
「さみどりのカーペット」の
その色の鮮やかさが
くるくると片付けられていく、
はい、おしまい、
みたいな淋しさがあるなぁって思ううたでした。

2017年07月08日『豚』
吃りがち ぼ、ぼ、ぼくはピグレット た、た、ただの小豚だったよ
うわっこれは!
って思ったうたでした。
確かに「くまのプーさん」に出て来るピグレットは、
うろたえたときとかによく吃りがち。
でも「豚」っていう題で
「吃りがち」って来るかーってまずびっくりして、
そして最後に
「子豚だったよ」の「だったよ」にやられました。
過去形!

2017年07月15日『スイカ』
少年は買い物ぶくろ振り回し割れたスイカのじゃぶじゃぶ香る
夏のめちゃ明るいうたって思いました。
スイカを買って帰る道、
重たくても気にしないし、
スイカが割れちゃってても気にしない(気にしろ)
少年のなんか楽しげに見える感じが
いいなって思います。
で、
「割れたスイカのじゃぶじゃぶ香る」

「じゃぶじゃぶ香る」
っていう描写がすごく好き。
じゃぶじゃぶはスイカの割れた果肉が
ビニール袋の中であちこちするときの音
かと思いきや
「香る」っていう着地点が
意外で、そして分かるなぁ
ってところがいいなって思いました。

2017年08月02日『フルーツ』
見たこともないと云いうるフルーツがもうこの星にない 立秋へ
スイカは4000年前の古代エジプト人が
すでに栽培していて、
日本でも鳥獣戯画に
スイカらしいものが描かれているとかで
割と古株のフルーツですが、
その他のたくさんのフルーツ、
今は遠い遠い国の
ごく一部でしか栽培されてないようなフルーツでも、
少なくともテレビやネットで見た事がある
というような感じじゃないかなって思います。
このうたの面白さって
「見たこともない」
じゃなくて
「見たこともないと云いうる」というところに
あるんじゃないかなぁって思います。
言い切れないけど、言い得る、
というちょっと歯切れの悪い感じ。
立秋は(今年は)8月7日でした。
まだ全然秋っぽさはない、
むしろ夏真っ盛りにきく秋という言葉の違和感と
もう未知のものは
この星にないのかもしれないという
淋しさがあうなぁって思いました。
スポンサーサイト

<< うたの日の人々 <雪間さとこさん> | ホーム | うたの日の人々 <ハナゾウさん> >>


コメント

松岡でございますm(__)mk

このように自分の歌をまとめて、ていねいに評していただいたのは、ほぼ生まれて初めてでして、興奮しました!
思いきって手を挙げてよかったと思います。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

うたの日や自分のブログで感想を書いたうたって、
きちんと全部覚えているわけじゃないけど、
一目みたとたん、ああ、そうだこれは……
って思い出しますね。
今回は当時見逃しちゃってたうたとか、
別の部屋だったうたとかを
沢山読ませてもらってとても楽しかったです。
人造花のうた、特に、特に好きでした。
ありがとうございました。
こちらこそ、これからもよろしくお願いしますー。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 ホーム