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しま・しましま

Author:しま・しましま
こんにちは
しま・しましまです。
2014年冬から短歌を始めました。
主にうたの日とツイッターで短歌をしてます。
コメントとかすごくよろこびます。

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うたの日の人々 <小川けいとさん>

小川けいとさんは正直にいって、
わたしからライバル視されているので
気をつけてください。
というのは
半分ぐらいは冗談なんですけども。
結社誌で読む小川さんの作品は
都市部で働く独身女性の姿が
彷彿とさせられるような、
いや、
田舎で暮らす既婚のわたしが読んでも
身につまされるようなところのある
リアルなうたが多いんですが、
うたの日の投稿歌は、
もうちょっと力が抜けてて
怖かったりチャーミングだったり
いろんな顔が見えるところが
とっても楽しいなって思います。


2015年08月21日『みそ汁』
デパ地下で見知らぬ町の味噌を買い見知らぬ味でホッとする夜
味噌汁でホッとする、
いやー日本人ならではですねー
みたいな話ではなくって
このうたの「ホッとする」感じの
複雑さが好きだなぁって思います。
デパ地下で、多分行ったことのない地名のついた、
見た事のないパッケージの「味噌」を買った
んじゃないかなあとまず想像します。
下世話な話になるけど、
多分、味噌としてはまあまあいい感じに
お値段も張ったんじゃないかと。
そして、家に帰って、
早速そのお味噌で「みそ汁」をつくって、
それが、
ちゃんと「見知らぬ味」だったことに
「ホッとする」わけです。
やっぱり知らない味だった。
よかった、間違いなかった。
いつもと同じ味では飽きるから、
とか、
そういう理由でもないんだけど、
なんとなく今日は知らない味を知りたい
みたいな気持が主体にはあったのかもなあって
思ったりします。
ゆるい緊張と弛緩、
みたいな感じがあってすきなうたでした。

2015年08月26日『シングル』
サービスと言われツインに通されて無人のベッドを見ながら眠る
例えば予約かチェックインのときに、
なにかホテル側の不手際があったとか
そういう背景があるのかな
って思います。
まあ、シングル予約してたのに、
行ってみたらシングルが満室だったとか
そんなところかなと思いますが。
一人でひろびろとベッドが使えるダブルならまだしも
ツインって
横に「無人のベッド」があるだけ
という。
でも、
多分「サービス」なので、料金はシングルのままだろうし、
文句はない、
文句はないけども……
っていうもやもやした感じの
トホホな夜に
思わずちょっと笑ってしまううたでした。
侘しい系とほほ、大好きなんです、わたし。

2015年12月22日『いいえ』
黄さんのいいえは強く溌剌としている中国風味のいいえ
このうたも好きでした。
小川さんのうたには中国(あるいは台湾?)あたりのうたが
たまに登場します。
明るくて力強くて暖かい感じのうたが多くて
どれも魅力的なんですよね。
国として、あるいは場所としての中国ではなくて
中国に住む人物そのものが
描かれていることが多い
ということもあるのかも。
この黄さんも魅力的なキャラクターなんだろうな
って気がします。
きっぱりはっきり「強く溌剌と」
「いいえ」が言える黄さん。
発音自体も中国語なまりがあるんだろうけども、
日本人ならそこではっきり「いいえ」はいえないかも
というような場面でも
ちゃんと「いいえ」が言えるところも
「中国風味のいいえ」だと、
感じたところなのかも知れません。

2016年04月13日『期待』
期待には過剰に応える主義なので丸鶏一羽買いに行きます
このうたもめちゃ楽しいうたで
しかもなんか美味しそうな予感がするので
幸せそうなところも
いいなって思います。
「期待には」「過剰に答える」「主義なので」
っていう歯切れのいいリズムも
いいなぁって思います。
「なので」っていうの、
ちょっと挑戦的な雰囲気もあって
うっすらとドヤぁって感じもするのが
またいいんですよね。

「丸鶏一羽」の
妙に心躍るフレーズが
ちょっともうやられたなあって感じ。

2016年10月18日『外』
君はもう外側にいて冷めた目で私がたたむ傘を見ている
うわもうちょっとこれは
その情況を想像するだけで
いたたまれない気持になるな
って思ったうたでした。
うたの日でこのうたに票を入れたときも、
やっぱり、いたたまれないな
って思ったんですが、
うーん、つら過ぎる……。
「私」が傘をたたんでいる、
という場面で、
「君はもう外側に」いるので、
これは、
雨が降ってる間、
「私」の傘の中にいた
って前提があるんだと思われます。
雨が止んで、
もう相合傘する必要も、
っていうか傘を差す必要もなくなって、
持ち主が傘を畳んでるのを、
この人は!
「冷めた目で」「傘を見ている」という。
いや、
どういう関係の人かわかりませんが、
その間を持たすために
何か話をするとか、
せめて違う方向を見るとかしろよ
って、
短歌の中の出来事で、
「冷めた目」っていうのも
主体の主観なのに、
いらっとしちゃうわたし。
いろんな感情が揺り動かされるうたでした。

2016年10月19日『田中』
寄りかかる隣の人は田中さん外し忘れた名札が示す
電車とかバスとかでのワンシーンでしょうか。
まなざしがやさしいなって思います。
眠ってしまった隣の人に寄りかかられる
みたいなことって
よくあることだと思うんですが、
正直あんまりいい気持はしないと思うんです。
主体も、
もー
とか思いながら
ちらっと隣の人を見たんじゃないかな。
で、
その眠っちゃった隣の人の胸元に
名札があって、
その人が「田中」という人物と知る、と。
で、この「外し忘れた名札が示す」ものは、
もちろんこの人が「田中」さんだ
ということもですが、
名札を外し忘れて
電車に乗っちゃってるってことで、
お疲れなのかもしれないな
ってふっと思ったんじゃないかなって
気がするんですよね。
主体ももちろん疲れてて、
ふっと何か共感(片方は眠ってるんですが)
するものがあった、
みたいなところが
単なる隣の人から「田中さん」
っていう認識に変えたんじゃないかな
って気がします。

2017年02月06日『サナギ』
夏の夜に我の中から這い出したあれがクローゼットで蛹に
小川さんのうたには
時々、この世のモノではないもの、
みたいなこわいものを詠んだうたがあるんですが、
このうたもそう、
こわいうたで惹かれます。
でね、
このうたのこわいところは
この世のモノではない
わけではないかも知れない
ってところにあるんじゃないかな
って気がします。
「我の中から這い出したあれ」
ですし。
このうたがうたの日に出されたのが
2月6日なので、
単純ではありますが、
このうたの現在は冬である
と、わたしは読みました。
ある冬の日、
クローゼットの壁面に、
何の蛹かは分かりませんが、
とにかく蛹が
びしっと張り付いているのを発見した主体。
その時、ふっと
これは自分の中から出てきたものじゃないか
と思って、
だとしたらきっと、
あの夏の夜の、
どよどよした気持の夜に
「我の中から這い出した」やつじゃないか
って思ったんじゃないかな。
で、
あんまりそれは良い感情から出たものじゃなくて、
しかも
現在は蛹、
いつそれが、どういう形で羽化を見るんだろうかと
ぞわぞわしてる……
みたいな感じによんで、
こわーえぐーって思って、
大好きなうたでした。

2017年05月02日『藻』
どうせならおんなじ海がいいだろう淡路の鯛に淡路の藻塩
ご本人のツイート内容も
そうだったりするんですが、
小川さんのうたは
食べ物がよく登場します。
しかもわりと主役にそれが据えられてて、
そういう「らしさ」も
楽しいなぁって思います。
このうたは
「淡路の鯛に淡路の藻塩」。
うーん、文字だけでも美味しそう。
ってそれももちろん魅力ですが、
このうたの面白さはやっぱり
上の句の
「どうせならおんなじ海がいいだろう」
にあるなぁって気がします。
たしかに、
料理の材料を同じ産地でそろえるのって
いいって聞きますよね。
でも、このうたの主体の言葉は、
どちらかというと、
この「鯛」と「藻塩」に投げかけられてるみたいで、
そのなんともいえない
斜め上目線が面白いなあって思いました。
「鯛」も「藻塩」も、
実際のところは、
どうでもいいわ
って思ってるかもとか
そんなことまで考えて楽しいうたでした。

2017年08月20日『祭』
電車から見たお祭りに行きたくて降りて聞いても誰も知らない
このうた、
ぞわっと怖くておもしろいうたでした。
一首だけで完成した短編小説みたい。
「電車から見たお祭り」
「お祭りに行きたくて降りて」
「聞いても誰も知らない」
というストーリーの、
前も後ろも想像させない感じが
めっちゃすてきだなって思いました。
日常からふっとずれたところにある異世界感に
少しだけ触れた人、
みたいな感じ、
すごく好きなうたです。

2017年08月24日『濃』
押し付けに近い提案ばかりする上司の淹れるコーヒーは濃い
「○○職人の朝は早い」
的な、
「上司の淹れるコーヒーは濃い」
っていう下の句が
味があってすきだなぁ。
しかも、
その味について言及してるってことは
コーヒー、
淹れてくれるんですね。
それが
ちょ……やめてくださいその提案……
みたいなことばかりする上司だとしても
なんとなく
憎めないチャーミングな感じがあって
好きな雰囲気のうたでした。
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